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zoom RSS 学習機会としての模試受験(その3)〜好機はいつ?

<<   作成日時 : 2018/09/06 05:35   >>

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近くに予定されている模擬試験をターゲットに学び直しに挑ませる機会を整えるのは、未習熟・未定着を解消して模試の成績を引き上げるためだけではありません。これまでの学びを振り返らさせて、主体的かつ計画的に学習を進める姿勢と方法を学ばせることも狙ってのことです。

2014/11/27 に公開した記事を全面的にリライトしました。


❏ 好適時期に集中して行うべき指導

勉強と部活動との両立を図り、ときに二兎ならぬ三兎を追う忙しい高校生活で、いつも次の模試のことばかり考えているわけにもいきません。

仮にできたとしても、連続する刺激に対していつまでも敏感に反応できるわけもなく、高い集中力で取り組む効果は薄れるはずです。

となれば、効果的な時期を選んで、集中的に行わせるのが合理的です。

年間指導計画を立案するときに、「考査に向けた学び直しの期間」を想定しておき、その間は、通常の授業での課題を一定範囲に押さえておきたいところです。

また、その時期に学校行事や生徒会活動も過剰に膨らまないようにすべきであり、部活動の顧問団との連携で活動時間の延長はしないなどの取り決めも必要かと思います。


❏ 大きな選択に臨むときが最適タイミング

こうした指導の最適タイミングの一つは、次年度からの文理選択を迫られる1年の秋、3年時の履修科目を選ばなければならない2年の秋です。

定期考査は何とかなっても模試の成績が停滞/低下するなど、日々の勉強で「伸びている実感」や「頑張れば何とかなりそうだという展望」を持てないでいると、生徒は選択を迫られたときに「あきらめる」というカードを切ろうとしがちです。

こうした事態を避けるためには十分な準備をして模試に臨ませ、それなりの手応えを掴ませましょう。進路希望を維持し、より高いところを目指す気持ちをキープさせるためにも大事なことです。


❏ 環境の変化が控えるときの「助走」として

進級を控えて生徒は覚悟や抱負を新たにしている春休みも「学び直し計画」の策定と実施に絶好機の一つです。

先生方の異動もあって、夏休みに比べれば補習・講習は少なめ。学校行事も多くはありません。生徒が自分の時間をコントロールするのが比較的容易です。

 ■ 春休みの宿題〜やるべきものを選ばせる
 ■ 年度末に行うべき、模試・考査のやり直し

もうひとつ挙げるなら、部活引退を控えた時期や文化祭の準備に当てる期間も好適だと思います。

部活動を引退して/文化祭が終わってスパッと切り替えられないと、その後の伸びが抑えられてしまうのはいうまでもありませんが、この切り替えが中々の難儀です。

模試への準備に取り組ませるのは、切り替えに向けた助走/ウォーミングアップとして程よいところではないでしょうか。


❏ どのタイミングで「学び直し計画」に着手させるか

・新年度を迎えるときに行う場合

例えば、3年生になって最初の模擬試験に向けて行うなら、学び直し計画の立案と実行を学年末考査の2週間前ぐらいにホームルームで予告しておくのがよさそうです。

そのうえで、考査終了後の採点期間を、生徒が1年間の学習の振り返りと学び直し計画の策定に充てさせます。

学年末考査を終えて、生徒なりに反省点も抱えているはずなので、高い意識で取り組むことが期待できます。

この段階で「さて春休みだ!」 と思わせるか、反省を活かしながら「いよいよ最終学年だ」と覚悟を新たにさせるかで、その後の過ごし方に大きな違いが生まれることは必至です。

・部活引退を機に行う場合

部活引退期を想定するなら、夏休み直前の模擬試験をターゲットにスタートしましょう。
  • 告知し、生徒に心の準備をさせておく(2週間程度=考査期間)
  • 振り返るための材料が揃ってから計画立案(数日=返却期間)
  • 自分が立てた計画に沿って、次の模試を目指す(3〜4週間)
実際の学習を進める期間が短すぎては大きな効果は見込めませんが、長すぎては間延びして意欲を維持できません。


❏ 短い期間から始めて徐々に長期計画に

こうした好適機を使って「来るべき受験」への準備に習熟させていくのは、受験期本番を迎えたときに主体的・戦略的な時間の使い方ができるようにするための事前指導でもあります。

最後の定期考査が終われば、センター試験や二次試験まで、自分の計画に沿って準備を進めていく必要が生じます。

1年生の秋から始めて幾度か経験を積むうちに、生徒は自分なりのスタイルや方法を身につけていくはずです。

最初は2週間程度の比較的短期間でのタスク管理に取り組ませ、回数を重ねるうちに徐々に期間を伸ばしていきましょう。

高3生の最後の授業が終わるまでには、センター試験から国公立の後期試験までに相当する期間を自分でコントロールできるようになっていれば指導は成功と言って良いのではないでしょうか。

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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一

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