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zoom RSS 教科間で行う、課題量の把握と調整(その3)

<<   作成日時 : 2015/01/09 06:37   >>

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必要との判断で与えた課題は、きちんとやりきらせなければ意味がありません。次に進んでの指導が成り立たなくなってしまいます。やりきるだけの時間的資源を生徒の側に確保しつつ、勉強に投下できるはずの時間を有意義に使い切らせることが、「課題量の把握と調整」という取組の意図するところです。


❏ 調整は、場当たり的にではなく、あくまでも計画に沿って

繰り返しになりますが、課題量の調整とは「現在、他教科で与えられている課題の量をみて、自教科の量を加減する」 という意味ではありません。きちんとした目標設定のもと、計画的・戦略的に行いましょう。

校外学習などのイベントの絡みで、ある週だけ特定の科目での負荷が大きくなることがわかっているなら、あらかじめ見越した計画を作っておいたほうが、生徒も教員も余計な不可とストレスを抱えません。

課題量の把握と調整のために、職員室内に設置したホワイトボードに各教科で与えている宿題を書き出す方法を採っている学校も少なからず見受けられます。

しかしながら、これでは対症療法的な調整に終始する恐れもありそうです。早い者勝ち、というのではあんまりですし、何やら歪みのようなものを感じなくもありません。

3年間あるいは6年間を見通した学習指導計画において、「この時期にはこの程度の時間を家庭学習に使わせる」という目安は持ちたいものです。その枠に照らして、やらせてみたい課題に優先順位をつけていくことは、指導計画を作る側の責任ではないでしょうか。

次回の授業までに提出させようとすると量的にオーバーフローするのであれば、単元の終了時までに期限を延長しても良いでしょう。また、定期考査までに自習しておく課題に切り替えるという手もあります。


❏ データに照らした、目標学習時間の設定

学習時間の目標水準を、経験や勘に頼らず、過年度生のデータに照らして設定し直そうとしている学校もありました。

目標大学に合格した過年度生が、学年・学期ごとにどの程度の時間を授業外活動に投じていたかを、校内外のデータに照らして特定しようという取組です。

目標学習時間の設定をやり直したら、それを各科目にどう按分するかを検討する段階です。最終学年では、新出単元の学習と問題演習を並行して行うことになる理科や地歴公民に十分な時間を配分する必要があるでしょう。その余力を生み出すためには、英数国では2年生までの学習時間を多めに設定します。考えるべきことは少なくありません。


❏ 個々の生徒の状況に応じた「選択的付与」

なお、課題の履行に要する時間は、標準的な想定は存在したとしても、個々の生徒で大きな違いがあるはずです。

すべての課題を履行しても時間を余した生徒がいては「伸びこぼし」が発生するリスクも否定できません。余裕を見つけて自主的に進める課題を、問題集などであらかじめ指定しておくのは有効な方策です。

また、一定以上の習熟を示している生徒には、あえて時間を投じさせる必要のない課題もあるのではないでしょうか。授業内課題Aに正解できた生徒には、課題Bを免除し、代わりに課題Cに挑ませるなどの柔軟な対応も心掛けたいところです。


「与えるべき課題はどんなもの」 に続く


教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一


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