探究型学習を使った進路指導 #INDEX
探究型学習を通して、深めてみたいと思える興味や、自ら関わりを持ちたいと思える社会の課題を見つけ、それを起点にして具体的な進路希望を作っていく生徒がいます。
あるテーマを広く調べ、考察を深めていく中で、上級学校に進んで本格的に学んでみたいと思えることを見つける可能性は低くないはずです。
「カッコつきの“キャリア教育の充実!”に思うところ」に書いた通り、職業をターゲットにして逆算的に作ったルートに乗せる指導には、もはや限界が見えてきているように感じます。
キャリア教育を補完する、あるいはその一部を置き換えるものとして、探究型学習の可能性は大きく広がっているのではないでしょうか。
本シリーズは、公開後3年を経て、2018年2月に全編をリライトいたしました。今一度ご高覧をいただければ幸甚に存じます。
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全編リライト(2018-02-09 UP!)に際しての追記:
科学技術の進歩が加速し、社会の変化がますます激しさを増す中、将来の職業を選んでそこまでの最短ルートを探すという進路選択の戦略は採りにくくなりました。
下手をすると、袋小路に自ら飛び込むリスクを招き寄せます。
そもそも、高校生にとって自分の将来をひとつ選び出すのは容易ではありません。目標が決められないからこそ多くが悩んでいるわけです。
しばしば採られる「頑張らせるために目標を決めさせる」という戦法には、目標が決まるまで頑張れないというジレンマもあります。
鶏と卵にならないよう、ゴールを決めるところから始めるという発想を離れ、別の入り口を考える必要があるのではないでしょうか。
高大接続改革では、推薦・AO入試だけではなく一般入試でも志望理由が合否判定の材料となり、総合的な学習の時間などにおける生徒の探究的な学習の成果に関する資料の提出も求められることになりそうです。
これらについて考えるところは、以下の記事にまとめてあります。もしお時間が許すようなら、併せてご高覧いただければ光栄です。
進路指導/キャリア教育と探究型学習を、一体のものとして設計・運用していくことに期待される大きな効果とその必要性を感じたことから3年前に"探究型学習を使った進路指導"という記事を起こしました。
いよいよ、高大接続改革入試に最初に挑む生徒が入学してくるときを迎えます。この機に改めて真剣に考えてみなければならない課題です。
教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一
あるテーマを広く調べ、考察を深めていく中で、上級学校に進んで本格的に学んでみたいと思えることを見つける可能性は低くないはずです。
「カッコつきの“キャリア教育の充実!”に思うところ」に書いた通り、職業をターゲットにして逆算的に作ったルートに乗せる指導には、もはや限界が見えてきているように感じます。
キャリア教育を補完する、あるいはその一部を置き換えるものとして、探究型学習の可能性は大きく広がっているのではないでしょうか。
本シリーズは、公開後3年を経て、2018年2月に全編をリライトいたしました。今一度ご高覧をいただければ幸甚に存じます。
- 探究型学習を使った進路指導(その1)
職業をターゲットにするのはリスクが大きい
一般入試でも志望理由が問われる時代へ
進路意識を作る機会としての探究型学習の可能性
探究型学習と進路指導・キャリア教育の一体化 - 探究型学習を使った進路指導(その2)
なぜこのテーマを選んだのか?
他人ごとではない「自分の問題」としてのテーマを
テーマ選びは、過去の学習・経験を振り返ることから
テーマ探しのきっかけ作りが指導者の役割
テーマ設定の数か月前には準備に着手させる
アタマだけでなく手も動かさせる - 探究型学習を使った進路指導(その3)
気になったことで100のマスを埋めさせる
簡潔で、役に立つメモの取り方を学ばせる
常に用紙を持たせて、気づいたことはその場でメモに
進み具合を確かめながら、情報を集める方法を学ばせる
分類・整理を通して、潜在的な興味の所在を探る - 探究型学習を使った進路指導(その4)
インターネット上で論文を検索
テーマ選びの過程で経験したことが後にも活きる
社会が取り組む課題、研究者が抱く興味に触れてみて
論文を通じて、学部・学科の中身を覗く
企業の活動や地域社会が取り組む課題にも - 探究型学習を使った進路指導(その5)
指導の負担は大きいが、それに勝る効果がある
優れた成果を残した生徒の足跡と、そこでの指導を共有
指導の記憶を共有して、成否の違いを探る
外から導入する指導法+校内で蓄積された知見
指導法を考える前に、評価方法の定立を - 社会が取り組む課題を軸にした学部・学科研究
大学の"商品"ラインアップを延々と紹介されても…
社会が抱える課題に各学科がどうチャレンジしているか
学びの先の広がりと、社会との接点を知る機会
校内での進路指導にも応用できる方法
行動してみることで偶然との出会いが増える
■関連記事
科学技術の進歩が加速し、社会の変化がますます激しさを増す中、将来の職業を選んでそこまでの最短ルートを探すという進路選択の戦略は採りにくくなりました。
下手をすると、袋小路に自ら飛び込むリスクを招き寄せます。
そもそも、高校生にとって自分の将来をひとつ選び出すのは容易ではありません。目標が決められないからこそ多くが悩んでいるわけです。
しばしば採られる「頑張らせるために目標を決めさせる」という戦法には、目標が決まるまで頑張れないというジレンマもあります。
鶏と卵にならないよう、ゴールを決めるところから始めるという発想を離れ、別の入り口を考える必要があるのではないでしょうか。
高大接続改革では、推薦・AO入試だけではなく一般入試でも志望理由が合否判定の材料となり、総合的な学習の時間などにおける生徒の探究的な学習の成果に関する資料の提出も求められることになりそうです。
これらについて考えるところは、以下の記事にまとめてあります。もしお時間が許すようなら、併せてご高覧いただければ光栄です。
- カッコつきの“キャリア教育の充実!”に思うところ
- 高大接続改革では"探究活動"と"行動評価"にも注目
- ゴールを決めて最短距離?
- キャリアは選ぶものではなく重ねるもの
- 教室は、興味が生まれる瞬間を体験して学ばせる場
進路指導/キャリア教育と探究型学習を、一体のものとして設計・運用していくことに期待される大きな効果とその必要性を感じたことから3年前に"探究型学習を使った進路指導"という記事を起こしました。
いよいよ、高大接続改革入試に最初に挑む生徒が入学してくるときを迎えます。この機に改めて真剣に考えてみなければならない課題です。