予習・復習で何をさせるか~目的に応じたタスクの選定
予習は、授業準備を通じて前回までの授業で学ばせたことを実地に練習させる機会です。せっかく学び方や取り組み方を学ばせたのに生徒自身に行わせず、先生が肩代わりしてしまっては、生徒はその方法に習熟する機会を得られません。
復習にも様々な目的がありますが、当然ながら、「忘れないように習ったことを繰り返す」 ことだけがその目的ではありません。
また、予習・復習ともに「指導を通じてレディネスを整えて(=出来る状態にして)からタスクを生徒に与える」という鉄則も常に意識しておきたいものです。
辞書の引き方を知らない生徒に「知らない語句を調べてくること」を求めては、きちんと調べられる状態にある生徒との授業準備に差が開き、教室に持ち込む学力差を実際以上に拡大するだけです。
授業での理解を前提に取り組む課題にしても、必要な知識・理解、手順への習熟、参照手段の活用法などを教室の中できちんと学ばせ、教室を出る前に確認しておく必要があります。
課題にきちんと取り組めて達成感を得た生徒は次の学びへのモチベーションを高め、歯が立たなかった生徒は「できなかった」というネガティブな経験を積み重ねて、学びから遠ざかる姿勢を強めます。
予習にはどんな課題をどんな手順の中で課していくべきか、復習では何にどう取り組ませるか、考えるところをまとめてみました。何かのご参考になればこの上ない喜びです。
2015/04/20 に公開したシリーズを更新しました。
#01 予習の目的と課すべきタスクの考え方 10/24 更新
#02 復習の目的と課すべきタスクの考え方 10/25 更新
#03 予復習のデザインに加えて、履行率を高める工夫を 10/26 更新
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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一
復習にも様々な目的がありますが、当然ながら、「忘れないように習ったことを繰り返す」 ことだけがその目的ではありません。
- 習ったことを俯瞰して、理解を統合する
- 習ったことを別の形で使ってみて意味の拡張を図る
- 授業中に疑問/興味を感じたところを、自ら調べてみる
また、予習・復習ともに「指導を通じてレディネスを整えて(=出来る状態にして)からタスクを生徒に与える」という鉄則も常に意識しておきたいものです。
辞書の引き方を知らない生徒に「知らない語句を調べてくること」を求めては、きちんと調べられる状態にある生徒との授業準備に差が開き、教室に持ち込む学力差を実際以上に拡大するだけです。
授業での理解を前提に取り組む課題にしても、必要な知識・理解、手順への習熟、参照手段の活用法などを教室の中できちんと学ばせ、教室を出る前に確認しておく必要があります。
課題にきちんと取り組めて達成感を得た生徒は次の学びへのモチベーションを高め、歯が立たなかった生徒は「できなかった」というネガティブな経験を積み重ねて、学びから遠ざかる姿勢を強めます。
予習にはどんな課題をどんな手順の中で課していくべきか、復習では何にどう取り組ませるか、考えるところをまとめてみました。何かのご参考になればこの上ない喜びです。
#01 予習の目的と課すべきタスクの考え方 10/24 更新
- 新しい学力観にそった学ばせ方・予復習の方法へ
- 予習は、授業で学んだ方法を試して身につける場
- 予習に課すことができる様々なタスクと事前指導
- 教えた方法を正しく適用できたか、きちんと点検
- 指定した方法は学力や学欲の向上に寄与しているか
#02 復習の目的と課すべきタスクの考え方 10/25 更新
- 習ったことを忘れないようにするには反復+活用
- 授業を終えるときの振り返りが復習/再記銘の1回目
- まとめ直しの作業を通じた知識の整理と理解の統合
- んだことを用いて解決する課題を与え、仕上げさせる
- 興味を起点に知の水平を広げ、探究で深めさせる
#03 予復習のデザインに加えて、履行率を高める工夫を 10/26 更新
- 小テストだのみで予復習の履行率を上げようとしても…
- 出来ないからやってこない、という生徒側の事情
- やりがいのあるタスク、頑張りを評価してもらえる機会
- やらないと困る状況~チームへの貢献という要素
- タスク管理のスキルを学ばせ、時間を有効に使わせる
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