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zoom RSS 生徒意識アンケートF 困ったときの相談相手

<<   作成日時 : 2015/06/15 04:16   >>

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困ったことや悩み事があるときの相談相手として友達を挙げる割合が減ってきて、これに代わるように両親(特に母親)を挙げる生徒が増えてきているのが近年の傾向だそうです。

だいぶ前ですが、「中学生・高校生の生活と意識調査2012」(NHK)では、
  • ネット上だけの“友だち”が増えていく
  • 悩みごとの相談は友だちからお母さんへ
  • 父母は「やさしくあたたかい」「よくわかってくれる」「いろいろなことを話す」が過去30 年で最多
という調査結果が出ています。

その一方で、担任の先生を挙げるケースは少数派に止まります。日常における気軽な相談相手というより、少し身構えてしまう相手、重大な選択に臨むときに助言をもらうのが先生、というのが生徒の側でのイメージでしょうか。

「困ったことや悩みがあるとき、信頼して相談できる相手がいる」

この1問だけで、相談相手が誰で、どの程度まで突っ込んだ相談ができるか、またその頻度はどのくらいかまでを調べきれるわけではありませんが、問題の所在を想定して適切な対処に繋げることはできます。


❏ 相談相手がいない個人/グループを把握

ひとりで抱え込んでいては解決できる問題もこじれるばかり。

SOSを伝える相手がいない生徒がどのくらいいるのかを把握しておくことは、リスク管理上でも重要です。

相談相手がいないという声が一定以上の割合を占めているクラスや学年が見つかったら、対策を講じる必要があります。

より精緻な質問紙調査/聞取り調査などを行うかどうかの判断が必要な局面です。

授業評価&生徒意識アンケートには記名欄があります。この質問に回答するマーク欄の位置も決まっていますので、回収したマークシートをめくりながら「相談する相手がいない」 にマークしている生徒を把握するのは、そう難しいことではありません。


❏ まずは、信頼できる相談相手として認識してもらうこと

悩みにはいろいろなものがあり、こういう悩みはこの人に、という棲み分けみたいなものは誰しも無意識のうちに持っているものです。

学習方法や進路選択といった、学校の教育活動に直接関係する部分では、学校の先生を相談相手として認識しやすいもの。一方、生活や人間関係などはその対極にあるかもしれません。

しかしながら、ある一つの相談をきっかけに「信頼できる相談相手」 との認識をもてば、その人に相談しても良いと思う範囲が広がってきます。

相談する相手がいないという生徒が、他に相手を求めることはときに危険なコミュニティに身を置くことにも繋がりかねません。

如上の機会を通じ、クラス担任、あるいは学校カウンセラーと気軽に話ができるようになれば、そうしたリスクは避けられることもあるはずです。


❏ 相談に明確な答えをすぐに出すだけでは…

生徒に相談を持ち掛けられると、その場で最適な答えを示さないと、とつい考えがちですが、まずは話をしっかり聞くことですよね。

伝えたいことを話しきらないうちに、一方的に考えを押し付けられたら…、「話を聞いてもらえなかった」「指示をされるだけだった」 ということにもなりかねません。

先生の側ではそんなつもりはなくても、生徒の側での認識がそうなれば結果は一緒です。まずは相談内容をしっかりと把握することがその場での最優先事項です。


❏ 「期待する行動」と「公平な指導」の改善を図れば…

なお、「期待する行動」 と「公平な指導」 で肯定的に答えた生徒は、この質問にもYESと答える傾向がデータで確認できました。
画像
回答率が全体の1%未満の区分は非表示としてあります。

先生の考え方がはっきりわかり、公平に扱ってくれると思えば、他の相手はともかく、担任の先生は信頼して相談できる、という認識になるのではないでしょうか。少なくともこの項目での改善を図ろうとしたとき、その糸口にはなりそうなデータですよね。


❏ 相談のきっかけを生徒から作るのは難しい。

相談のきっかけを最初に作るのは、こちら側の仕事でしょう。日頃からの観察、あるいは生徒意識調査アンケートを回収するときの目視点検などの機会を逃さないようにしたいものです。

また、相談したいと思いながら、学校カウンセラーがどんな人か、どんな相談に応えてくれるのかも見当がつかなければ、「やっぱりやめておこう」 ということにもなりかねません。

担任の先生に声を掛けようとしたけど忙しそうなのでためらってしまったという生徒だっています。

相談を受ける環境をしっかりと整えた上で、整えた環境を生徒の側にしっかりと伝えていく校内広報もまた、重要なお仕事の一つではないでしょうか。



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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一



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