参照型教材を徹底して使い倒す#INDEX
知識の拡充に先走らず、教科書ベースで理解の軸をじっくり作りつつ、参照型教材を導入期から常に手元に置かせ頻繁に参照させることで必要な知識もがっちり固めて行きましょう。
ある知識の重要度は、その使用頻度とイコールに近い関係にあります。勉強を進めながら、出てくるたびに調べて、確かめ、覚えるようにさせれば、重要度に応じた順序で知識の獲得が進んでいくはずです。
受験に必要な生徒に、全編をある程度までカバーした段階で、通しで覚えるようにさせれば良いはずですし、過去問演習などを通じてより広範な知識を参照する機会も持てるはずです。
繰り返しになりますが、主教材を軸に学びを進め、わからないこと/知らないことに出会うたびに参照型教材のページを開かせ、生徒が自力で必要な知識と理解を得るようにさせましょう。
学期が進むにつれて、参照型教材に書き込みが増え、使い込まれてボロボロになってきたら、生徒はその科目の知識と理解、学び方を身につけてきているのではないでしょうか。
2018-03-12 全面リニューアル
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全面リライトに際しての追記: 2018-03-02
文法書や用語集、あるいは辞書などの参照型教材を徹底的に使い倒すことで得られるものは小さくありません。授業中にも四六時中ページを開かせて調べさせれば、自力で調べる方法と姿勢を身につけさせられますし、なんといっても「わからないことがあってもこれを調べれば良い」と思えるようになるのが大事です。
一方で参照型なのに、あたかも通し教材のように使って、こなしきれない状況を作るばかりになっているケースもあります。1年間使い続ければ、一度は目を通したところがかなりの割合を占めるようになりますので、最初から通した総ざらいの学び直しをしていけば、無理なく全編を学べます。
参照型教材を徹底して使い倒す(全5編+追記)は、ずいぶん前に起こした拙稿ですが、改めてその重要性を考えるべく、全編をリライトしたいと思います。しばらくお付き合いをいただければ幸いです。
教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一
ある知識の重要度は、その使用頻度とイコールに近い関係にあります。勉強を進めながら、出てくるたびに調べて、確かめ、覚えるようにさせれば、重要度に応じた順序で知識の獲得が進んでいくはずです。
受験に必要な生徒に、全編をある程度までカバーした段階で、通しで覚えるようにさせれば良いはずですし、過去問演習などを通じてより広範な知識を参照する機会も持てるはずです。
繰り返しになりますが、主教材を軸に学びを進め、わからないこと/知らないことに出会うたびに参照型教材のページを開かせ、生徒が自力で必要な知識と理解を得るようにさせましょう。
学期が進むにつれて、参照型教材に書き込みが増え、使い込まれてボロボロになってきたら、生徒はその科目の知識と理解、学び方を身につけてきているのではないでしょうか。
- 参照型教材を徹底して使い倒す(その1)
課題解決に活用する場面を持たないと
覚えることが自己目的化するとつらいばかり
"反復"はほかに手段がないときの手段
教室で行使できる強制力は切り札~できるだけ使わない
実際の文脈においてこそ、知識の使い分けも理解できる
ひとつの機会で複合的に学ぶことが効率化に - 参照型教材を徹底して使い倒す(その2)
最初に道具を揃えさせるやり方が抱える「限界」
学ばされているとの意識から離れるメリット
参照型教材は、本来の目的通りに使うべき
実践の場を重ねながら、知識を蓄えていく
わからないことに出会ったときに頼れるもの
参照の頻度は再記銘の回数 - 参照型教材を徹底して使い倒す(その3)
これを使えば自力で勉強できるという認識を持たせる
やらせながら、自力でできることを増やしていく
個々の知識の重要度≒その知識を実際の使う頻度
そもそも、全体をあらかじめ網羅する必要があるのか?
虫食い状態を作っておき受験期に埋めるほうが効率的
拡充期には、類似項目の比較を通じた整理を - 参照型教材を徹底して使い倒す(その4)
導入期ならではの学習者の特性を踏まえる
活用機会と切り離した勉強が問題に拍車をかける
次のステージの前に「負のモチベーション」を作らない
小テストの繰り返しより、じっくり課題に取り組む時間
段階を踏んでいけば、直前期の仕上げもスムーズに - 参照型教材を徹底して使い倒す(その5)
やり残しが増えるとやる気がなくなる
導入期指導が演習期のレディネスを作れないのでは…
知識量の増加を後半で加速させる
先取り学習でも同じ問題が起こりえる
学び直しを通して、参照型教材をより深く使う - 副教材、こなしきれていますか?
仕上げずに放置する悪習慣を「学習」させない
知識や学習方策の獲得が遅れる中で
やり切れる量を見極めて、課題を取捨選択
課題の付与は、必須とプラスαの二段構えで
副教材は、主教材で作った流れの中で使う
課題は与えた以上、達成させるのが教える側の責任
関連記事:
- 記憶に格納する知識、外部参照する知識
- 知識をどこまで拡張するかは個々のニーズに合わせて
- その宿題、本当に必要ですか?
- 前年度の指導に起因する学習指導上の課題
- クラス内で生じた学力・学欲差への対処法
- ひとつの教材を扱う中で4技能を養う
全面リライトに際しての追記: 2018-03-02
文法書や用語集、あるいは辞書などの参照型教材を徹底的に使い倒すことで得られるものは小さくありません。授業中にも四六時中ページを開かせて調べさせれば、自力で調べる方法と姿勢を身につけさせられますし、なんといっても「わからないことがあってもこれを調べれば良い」と思えるようになるのが大事です。
一方で参照型なのに、あたかも通し教材のように使って、こなしきれない状況を作るばかりになっているケースもあります。1年間使い続ければ、一度は目を通したところがかなりの割合を占めるようになりますので、最初から通した総ざらいの学び直しをしていけば、無理なく全編を学べます。
参照型教材を徹底して使い倒す(全5編+追記)は、ずいぶん前に起こした拙稿ですが、改めてその重要性を考えるべく、全編をリライトしたいと思います。しばらくお付き合いをいただければ幸いです。