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zoom RSS 高大連携や進路関連のイベント(その1)

<<   作成日時 : 2016/02/17 17:18   >>

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講演会でお話をいただくだけでなく、課題研究の成果発表会での指導講評、ワークショップでのファシリテーションなど、生徒向けの行事やイベントに際し、外部から招いた講師に引き受けてもらう役割には様々なものがあります。

こうした行事やイベントは、生徒に大きな刺激と成長のきっかけを与えますが、先生方だけでなく、参加する生徒にとっても貴重な時間を投じるだけに、費用対効果はできるだけ大きくしたいものですね。

講演会、発表会、ワークショップなどの運営形態ごとに、それぞれの特性を改めて捉え直し、指導計画全体が目的としているものを達成するのにどのような工夫が求められるのか、一度はしっかり考えてみる必要がありそうです。


❏ 行事/イベントを単発で完結させない

指導計画全体で目指していた所期の目的を達成するには、行事・イベントが単発で閉じてはいけません。計画のなかで明確な位置づけがなされる必要があります。

これは、講演でも成果発表でも、ワークショップでも変わりませんが、特に一方通行になりがちな講演タイプでは重要な意味を持ちます。聞いている間は盛り上がっても、その後の行動に繋がらないことが多いからです。

事前学習などを通じてレディネスを整えさせ、行事が終わった後に続く生徒の活動に方向性を与え、その成果を補完・拡充していく必要があります。

言い方を変えれば、行事・イベントが探求型学習プログラムや総合的な学習の時間のカリキュラムあるいはキャリア・進路指導の中に「ひとつの要素として明確な目的」 を持って組み込まれていなければならない、ということです。

きっかけを作るのか、知見を広げるのか、仕上げに向かわせるのか――少なくともこの程度の位置づけははっきりさせておきましょう。目的が決まれば、最適な運用形態を選ぶことも可能になります。

どれほど魅力的なイベントも、単発で終わってはそれだけのもの。日頃の指導に当たる先生方による、事前・事後の指導によって、その効果は大きくも小さくもなるはずです。


❏ 外部講師を招いての生徒向け講演

現場で実際に活躍している方のお話はリアリティと迫力があり、生徒には大きな刺激です。

特に、社会や学問の最前線で活躍している方をせっかくお招きするのであれば、ネットでちょっと調べればわかるような話ではなく、その先にある「現場だからこそのメッセージ」 にフォーカスしたいですよね。

下調べもなく、ただ話を聞くだけなら、映像に工夫を凝らしたドキュメンタリー番組を見る方がよほど大きなインパクトがあるかも。

問題意識を刺激する(学びのウォーミングアップ)」 ことの必要性は、行事やイベントに臨ませるときも、教科学習指導に当たるときと本質的には同じです。


❏ 事前課題でウォーミングアップを

校外に出かけての体験学習でもそうですが、行事に臨ませるときのキモは事前準備にあります。

特別な準備をせず、目的や問題意識を持たないままの生徒を講演会場に連れてきても、企画者が意図した刺激をすべての生徒が受け取ってくれるとは限りませんよね。

単に話を聞いて、「面白かった」「興味深い話だった」 という感想だけで終わっては、貴重な成長の機会があまりにも勿体ない。

十分な余裕があるなら、課題図書を読ませたり、テーマ(○○は必要か/今後の○○はどうあるべきか、など)を与えて調べ学習や討論を行わせてみてはいかがでしょうか。十分なウォーミングアップが図られそうです。

でも、あまり気合いを入れ過ぎて過剰な負担になっては逆効果。イベント当日には疲れ果てて嫌気がさしては元も子もありません。


❏ 自力で資料を集めた輪読とロールプレイ

講演のテーマに関する新聞記事を読ませたり、少し余裕があるならグループ内で輪読させたりしてみるのも好適です。

自分が見つけたのと違う記事に触れるのも有意義な体験でしょう。新聞社のサイトでは記事検索ができるので、それほど手間暇のかかる活動ではないはず。

輪読の材料をそれぞれが探さなければならないので「ただ乗り」 はできないというのもポイントです。

論争になっているテーマなら、輪読のあとに、賛成派・反対派に分かれたロールプレイをさせてみても面白いかもしれません。あくまでも余裕の有無を確認してからですが。

目的は、下地作りですからレポートや発表などの大仕掛けは必要なさそうです。

LHRの10分ほどを使って資料を配り、簡単な説明をしたら、次の週のLHRの前半30分を輪読やロールプレイに充てるくらいまで行ければ十分以上でしょう。

時間の余裕があり、且つ生徒の反応が今一つなら、後半の20分で賛否の立場を入れ替えたロールプレイ第2部を行うのもおススメです。自分と異なる意見を持つ人が何を考え、何に重きを置いているのかを想像することは、多様性を身につける絶好の機会となります。


❏ 講演を聞く前に集める「事前アンケート」

逆にロールプレイの時間が取れないときや、明確な論点が置きにくいときは、ワークシートを用意しておき、「事前学習で知ったこと」「興味を感じたこと/聞きたいこと」 などを書き出させておくことで代替できるかもしれません。

講演会に臨むときの「事前アンケート」 の代わりにもなります。前もって集めておき、講演者に目を通してもらいましょう。

生徒が事前にどこまで知っているか、問題意識がどこにあるのかを知れば、講演者にとっても、どこを掘り下げ、なにを端折ればよいかの判断が付きます。思いもよらぬところに膨らませるべき事柄を発見することもあります。

より良い講演にする上で貴重な判断材料となるはずです。

当然ながら生徒の問題意識が厚いところにはしっかりと答えるようにしないといけません。希薄な部分があったら、そこを刺激するエピソードを組み入れるなどの工夫も欲しいところですよね。

その2に続く
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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一


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