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zoom RSS 高大連携や進路関連のイベント(その2)

<<   作成日時 : 2016/02/18 06:19   >>

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外部から講師を招いて行う生徒向けの様々な行事やイベントがあります。指導計画全体の中での位置づけを明確にするととともに、行事の前後の指導のあり方が大きな意味を持つことは既に述べた通りです。本稿では、前稿で取り上げた講演会に引き続き、「課題研究等の成果発表会での指導講評」 を取り上げてみます。

成果発表を終えて、講師から指導や講評を受けて、見落としていたものに気づき、これまで進めてきたその先を垣間見ることは、まさに生徒が次のステージに進むことを意味します。

また、他の生徒/グループの発表に触れることも相互啓発として働きますが、他の生徒の発表に対する講評やフィードバックに触れることは、さらに大きな刺激として働きます。

他グループの活動を鏡に、自分たちの発表やそれまでの経緯を振り返ることは、発想や視野を大きく広げるチャンスです。


❏ 課題研究等の成果発表会での指導講評

生徒が個人やグループで進めてきた課題研究の成果を発表する機会は、生徒にとって、誇らしくもあり、緊張も感じる大舞台ですよね。

でも、発表の場だけ与えられても、適切なフィードバックがなければ、大きな成長の機会にはなりません。ひと仕事を終えたという実感はあっても、次に向けた課題形成や興味の拡大に繋がらないからです。

その道に明るい専門家が発表を見てくれて、良いところを指摘してくれたり、さらに発想を押し広げるヒントを現場ならではの視点で示してくれたりしてこそ、それまで研究してきたことが次のステージに繋がります。

これまでの延長線上に新たな挑むべき課題が見つかるのは稀で、それまで歩いてきた道のわきや、遠くにうっすらと見える山に目指すべきものを見つける方が多いのかもしれません。


❏ 講評者をどうやって確保するか

多様なテーマをそれぞれが設定して研究が行われているだけに、すべての領域をカバーできるだけの講評者を集めるのは大変です。色々な手を複合的に講じていく必要がありそうです。

・他校との協力の中で相互に教員を派遣

それでも、成果発表を通じて生徒をもう一段成長させるためには、生徒が研究したことと先端研究や現場の最前線とを結びつける機能は、なんとかして確保したいものです。

先生方がそれぞれの専門領域を活かして指導にあたり、講評も担当するのがもっとも現実的でしょうが、いつも習っている先生と、外からお招きした方とでは、生徒の側での「ドキドキ感」 はだいぶ違いそうですよね。

生徒に晴れ舞台を作ってあげるには、非日常を演出する必要もありそうです。2校以上が協力し合い、互いの教員が相手校のイベントに出向くというのはどうでしょうか。

・卒業生、保護者会、地域の商工会から作る人材バンク

また、卒業生や保護者会、あるいは地域の方々に呼び掛けて、趣旨を理解して協力いただける方を募っておくという手もあります。

急に声をかけても協力を仰ぐのは難しいかもしれませんが、継続的事業として絶えず声をかけ続けることで、登録協力者を少しずつ増やしていけるはずです。

登録された方には、学校通信を郵送したり、様々なイベントにご招待するなど、日頃から接点を絶やさないようにすることも大切です。

・現役大学生はサポーターとして生徒の近いところで

OB・OGの中でも、現役の大学生や大学院生は、指導講評者としてよりも、次稿であつかうワークショップの補助者として参加してもらう方が良いかもしれません。手伝いをする中、卒業生本人にとっても成長を遂げる機会を持てます。

学問研究の入り口に立つ段階では、現場や先端を経験した方ほどの広い視野はまだなく、ご本人たちも荷が重いと感じるかもしれません。その代り、生徒との距離の近さは是非とも活かしたいもの。近くにいれば会話も弾み、在校生が大学生活をイメージする良い機会でもあります。

大学の試験が終わった時期に合わせれば、授業とのバッティングも避けられますし、日頃は地元を離れている卒業生も帰省しているかもしれません。

近隣に大学や学生寮があれば、学生に来てもらうこともできますが、そもそもパイプを作るところから始めるのは大変です。何年も続けるうちに、学校の意図するところや校風を理解した協力が得られるようになったとしたら、心強いことこの上なしですが…。


❏ 相互啓発の機会を確保するためのポスターセッション

課題研究の成果発表は、すべての生徒が舞台にたつ機会を持たせようとすると、当然ながら複数の会場を設けて同時にあちこちで発表がなされます。

我が子の発表だけを見たいという保護者の方には、何ら問題はないかもしれませんが、他の生徒の発表に触れて、相互に刺激を受け取り、啓発し合う場としては少なくとも最適なやり方とは言えません。

発表資料を冊子にしても、全部目を通すとなると結構な負担。結局はろくに読まないで終わりという生徒が現れても無理からぬことです。

そこでうまく利用したいのがポスターセッション(小樽商科大のサイトにわかりやすくまとまっていましたのでリンクを設けます)です。

会場をぐるりとひと回りすることで、様々な刺激を受け取れますし、興味を持ったらオーラルセッション(プレゼン)に出向けば良い話ですよね。


❏ 指導講評をうけての振り返り

また、オーラルセッション後にどのような指導講評をもらったか、それに触れて自分がどう感じたかを、生徒自身が文字を起こし、ポスターの写真やスライドのプリントアウトともに残しておくのは如何でしょうか。

発表が終わった後、上気した頭では、緊張感が解けると同時に言われたことも記憶の彼方に…。文字に起こすことで言語化すれば、頭に残るものも大きくなるはずです。

繰り返しで恐縮ですが、行事やイベントは、その後の行動や発想に転じるものがあってこそ、教育機会としての価値を持ちます。行事が無事に終了したことと、そこからの成長は別物であり、後者こそ大切にしたいものです。


❏ 学年を跨いで発生させる「生徒相互の刺激/啓発」

また、こうして残した記録は、次年度の生徒たちが、テーマ選びや研究手順を考えるときの参考として、極めて有意な資料になるはずです。

相互刺激/相互啓発は、なにも同一学年の中だけで起きるわけではありません。学年を跨いで刺激を伝える仕組みを整えていきたいものです。

以前の記事「卒業生の成果展示が、在校生の学びを刺激」 にも書きましたが、先輩から後輩に伝えるものが大きいほど、学びの場として優れた学校と言えるような気がします。

社会で活躍する卒業生、在校生の保護者、高大連携先の大学教授、地域の中核を担っている方など、様々な立場からの協力が得られることもとても大切なことですが、姿を見ずとも同じ学び舎で過ごした先輩の足跡に触れられることも素敵なことですよね。

その3に続く
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教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一



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