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zoom RSS 模試や考査の事後学習〜間違え直しだけでは不十分

<<   作成日時 : 2016/06/27 05:50   >>

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模試の結果や考査の答案を返却するとき、間違え直しやとき直しを指示することも少なくないと思います。出来なかったところを復習を通じて埋めていけば、知識や理解、題意把握の方法などの欠落は補えますが、そのテストで問われた範囲に限ってのこと。同じ問題にまた出会うケースはそうそう多くはありません。


❏ 知識の欠落を補うだけでなく、自らの学びの不備を捉えさせる

間違え直しをさせただけで、次のテストで成績が着実に向上しているか?

改めて考えてみると、強い確信までは持てないような気がします。

本人にアンケートをした結果に基づき、、目的意識をもって間違え直しに取り組んだ生徒、指示に従っただけの生徒、まったくやらなかった生徒の3グループに分けて、その後の成績を追跡してみても、統計的な有意差がでないこともあります。その一方で、
  • 自分が間違えるパターンを見つけられた
  • ミスをどう防げばよいか思い浮かんだ
  • それまでの自分の勉強法に修正点が見つかった
などにYESと答えた生徒は、間違え直しをしただけの生徒と比べて、その後の成績に向上が見られます。

自分の学びや解き方を相対化できた(メタ認知を持つことができた)ということだと思われます。

ミスの発生をパターンで捉えた場合、単なる間違え直しより、その効果を適用できる範囲が広いことも想像に難くありません。

また、既習単元の知識を補うだけでは、単元が先に進んだ次の定期考査では同じことを繰り返してしまうのかもしれません。学び方そのものを改める機会が必要、ということではないでしょうか。

間違え直しをさせることには、間違いなく一定以上の効果が期待できますが、その作業を通じて生徒にどんな気づきをもたらしたいのかは、教える側がしっかりと見極めていく必要があるということではないでしょうか。


❏ 知識の定着を試す設問と応用力を試す設問は別集計で

定期考査には、授業をきちんと聞いて理解・記憶していれば解ける問題と、獲得した知識を応用する力を初見の課題で試す問題(いわゆる実力問題?)とがあるはずです。

前者の問題群と、後者の問題群とで集計を分けて、それぞれを横軸・縦軸においた散布図を答案返却時に配布しているケースがあります。

答案返却の際に、下図のような散布グラフを配布して「自分の位置」 を確かめさせているケースがあります。
画像

散布図の中に自分の位置を探させることで、自分の状況(学力の傾向)を把握させるのが意図するところです。
  • 定期考査限定学力タイプ

    近似線から大きく下に離れていたら、習ったことをきちんと覚えるところまではOKだけど、初見の課題を解決するのにそれらの知識をうまく活用できていないということ。復習の場面で、傍用問題集を積極的に解くようにするなど学習スタイルを変えていく必要があるかもしれません。

  • 学力貯金の切り崩しタイプ

    逆に近似線から大きく上方に離れた位置にいたら、日々の学習を大切にする姿勢に不足があるということです。過去の貯金で点数が取れていたとしても、授業を通じた積み上げが足りないので早晩、アドバンテージを失うかもしれません。タスク管理をきちんと行い、習ったことは先送りせずにかっちり覚えることに意識を持たなければなりません。



定期考査や模擬試験は、答案を返却したあとも大切な学習機会です。生徒は、それまでの学習経験の中で、「間違えたところを直せばOK」 という後始末のようなイメージしか持っていないかもしれません。

先生方から、返って来た答案から学ぶべきことをしっかり言葉にして伝えてあげる必要がありそうです。

併せて、以下の関連記事もご高覧いただければ光栄に存じます。

 ■学習機会としての模試受験
 ■模試受験後の指導〜進路希望を維持させる〜


教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一

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