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zoom RSS ノートを取らせて学習スキルを確かめる

<<   作成日時 : 2017/03/07 08:05   >>

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教室を覗いてみると、同じ授業なのに生徒のノートの取り方は実に様々です。「あとで復習するときにわかるのかな?」 と心配になるものから、きれいに取っているだけのものもあれば、情報を構造化しながら自分の思考の痕跡もきちんと残しているものもあります。


❏ ノートを取らせてみれば、身につけた学び方が垣間見える

授業をうけながらどんなノートを取れるかは、その生徒がそれまで経験してきた学習のあり方や、身につけてきた学び方を反映します。

すべての生徒がきちんとノートを取れると思い込んで授業を進めていると、あとになって厄介なことになりそうです。

4月に新入生を迎えたときも、進級して新しいクラスを受け持ったときも、生徒一人ひとりがどんなノートをとっているか意識的に観察したいものです。


❏ 板書されたことしか写せない/構造に気づけない

先生が板書したことはノートに取れても、それ以上のことができないのは、よくあるパターンです。

それ以前に、板書したこともきちんと写せない生徒もいますよね。

せっかく、整理しやすいレイアウトで板書したのに、わざわざ(?)レイアウトを崩してしまうのは、「情報の構造化」 という汎用スキルの一つを身につけていないためかもしれません。

この状態にとどまる生徒をそのままにするのは、如上のスキルが未獲得の生徒を放置するということです。

自分で本を読んだり、話を聞いたりしながら、スピーチの準備をさせたとしても、キーワードを拾ってくるのが精いっぱい。その先に進むときに苦労することが予想されます。

情報の構造化に意識を向けさせるとともに、少しずつそのスキルを学ばせていくことも必要ではないでしょうか。

先生が板書したものを材料に、「どうしてこういうレイアウトにしているのか」「なんで色を分けたと思う?」 などの問い掛けを繰り返していくだけでも、半年もすればずいぶん違ってくるものです。


❏ 自分の気づきや思考をノートに残せない

板書したことは正確に写せても、それしかノートに残らないという場合、多くはメモが取れていないということですね。

後になってノートを見直し「理解を再現する」 のに必要になる「つなぎのパーツ」 は、たいていの場合、口頭で伝えられています。

話を聞きながら、「大事そうだな」 と思った言葉をピックアップして、手を動かして書き留められるかどうかは、大きな差ではないでしょうか。

そもそも、「板書されたことだけ写せば良いや」 と思っている生徒は、如上の言葉をピックアップするだけの注意も払っていないのかもしれません。

これまでの学習履歴の中で、サブノート式のプリントが配られ、空所に埋めた重要語句だけを覚えればOKという学習を長らく経験してきたのかもしれません。

考えながら聞いていれば、自ずと気づきもたくさんあるはずです。

もしかしたら、その気づきを鍵に思考を一気に拡張する瞬間が待っていたかもしれませんが、後から入ってくる情報で上書きされては、それまでです。

 ■ノートにメモを取らせる指導


❏ ノートを汚さないよう、正解が確定するのを待っていても…

自分のノートを汚したくないのか、先生が正解を板書する/口頭で伝えるまで、何もノートに取らない生徒もいます。

出来上がったノートを見ると、たしかにきれいにまとまっていることもありますが、答えを修正して正解に近づいた様子が窺える痕跡は見当たりません。

自分なりの答えを作って、そこから新たな知識を得たり、対話などを通じて思考を拡張したりする中で、より良い答えに近づいていく過程そのものが学びです。

こうした生徒は、与えられた正解を覚えれば済むという学習観から離脱できていない可能性がありそうです。

ノート指導において、「仮の答えを書くスペース」 と「作り直したより良い答えを書きこむ場所」 とを分けさせることで、「ノートをきれいに汚すこと」 を学ばせ/習慣化させる必要もあるのではないでしょうか。


❏ 模擬講義&ノートテイクを活動として、学び方を学ばせる

新しい顔ぶれの生徒を迎え入れるまで、あと4週間です。

授業開きであれこれ指示をしてしまう前に、生徒の学習行動を観察する機会を持つべきと考えますが、その方法としておススメできるのが、本日の記事で書いた「ノートを取らせてみる」 ということだと思います。

10分、15分程度の模擬授業を行って、ノートを取らせるという、「授業開き」 があっても良いのではないでしょうか。

その時生徒がとったノートを「教材」 として、授業の受け方、授業準備の方法などを考えさせ、学ばせることもとても重要だと思います。

優れたノートは、共有するとともに「なぜ良いのか」「どこが優れているのか」 をクラスで考えさせることで、学習活動に対するメタ認知も進むはずです。


教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一


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