現場で頑張る先生方を応援します!

アクセスカウンタ

zoom RSS 学び方そのものを学ばせる

<<   作成日時 : 2017/07/25 07:07   >>

トラックバック 6 / コメント 0

教科学習指導の目標は、教科・科目に固有の知識や技能を身につけさせることが第一であるのは言うまでもありませんが、それを優先させるあまり、学び方を身につけさせたり、学ぶことへの自分の理由 を作らせたりすることが疎かになっていることはないでしょうか。


❏ 伝達の効率と学びの大きさは別のもの

単元の内容を効率良く扱うだけなら、先生側の授業準備で整理を完璧に整えておき、それを教室でプレゼンするのが最も効率的かもしれません。

しかしながら、それでは、学習の主体である生徒が、自力で理解し、考える力を養う場面はなくなってしまいます。

また、先生や教科書会社が用意した問いに粛々と答えを導いていくだけでは、問題点に気付き、問いを立てて、それを解決するという経験も、その方法を学ぶ場も与えられていないことになります。


❏ 対症療法に終始せず、原因を取り除く指導を

ひと通り教えて、その範囲をちゃんと覚えたかどうかを試すだけのテストを行って、点数が足りないと補習や再テストで「絆創膏を貼る」 ような指導に終始していないでしょうか。

転んでけがをしたから絆創膏を貼っているだけでは、転ばない歩き方は身につきません。また転んで怪我をします。

テストできちんと点数が取れなかった原因に立ち戻って、その解消を図らなければ、同じようなことを繰り返します。学び方そのものを学ばせましょう。

転んだ時に、誰かが引きずり起こしに来る(=補習や再テストに呼び出される)まで自力で立ち上がろうとしないままでは、卒業させてから彼らが一人で歩いていけるのか不安です。


❏ 真面目に取り組まなかったことにも理由がある

補習や再テストに引っかかった原因を「真面目に取り組まなかったから」 と片付けていても、やらなかった理由が解消されずに放置されたら、また同じことを繰り返します。

やるべきことの優先順位が付けられないのか、時間の管理ができないのか…。

あるいは、覚え方そのものが未習熟なので頑張っても効率が悪く、達成感を得る前に徒労感を感じてしまうのか。

もしかしたら、内容をきちんと理解していないので、ランダムに並ぶ数字をそのまま覚えるかのような、「丸暗記方策」 しか使えない状態なのかもしれません。


❏ 学び方そのものを観察する機会を持つ

あらためて、結果学力を追い求めるばかりに、学び方を見つけさせることをないがしろにしてこなかったかを振り返ってみる必要がありそうです。

授業内で予習をシミュレーションする時間を取って生徒の様子を観察してみれば、間違ったやり方を正す機会も得られますし、きちんとできている他の生徒のやり方に学ばせることもできます。

授業中に、そこまで教えたことの小テストを設け、短時間で集中して覚える方法と習慣を学ばせることもできます。

生徒自身に教科書を読ませたり、参照型教材を開いて必要な情報を拾い上げさせたりする練習も必要です。


❏ 学び方を学び、学ぶことへの自分の理由を持つ

学び方を身につけないまま先に進んでも、転び方が派手になるばかりで、絆創膏が効かないほどの大きな傷を負うようになったら、それまでの指導法は効力を失うのではないでしょうか。

次のステージに臨むための準備を整える、必要な学習方策を身につけさせておくことも、重要な指導目標ということです。

また、他人が作ったタスクをこなすだけでは、学ぶことへの自分の理由を見いだせという方が無理というものです。

自ら問いを立てたり、与えられた問いに仮の答えを作ることから解消すべき疑問、掘り下げたい興味を持たせることに、もっと時間とエネルギーを投じるべきだと思います。

こうしたことが積み重なって、学習者としての自立や主体性が生まれる(=アクティブ・ラーナーに育つ)のだと思います。


■ ご参考記事:
  1. 学ぶことへの自分の理由(再考)
  2. 高校生のタスク管理&スケジューリング
  3. 新しい学力観にそった、教え方の転換
  4. 勉強を好きにさせる学ばせ方
  5. 教科書をきちんと読ませる
  6. 生徒に問いを立てさせる
  7. 次のステージに向かう準備は整っているか


教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

トラックバック(6件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
学ぶ理由/自立した学習者
1 学び続けられる生徒を育てる1.1 教室は、興味が生まれる瞬間を体験して学ばせる場 1.2 5教科7科目に挑ませることの意味 2017-09-01 更新! 1.3 学び続けられる生徒を育てる 1.4 学びの広さと深さ 1.5 勉強好きにさせる学ばせ方 1.6 学び方そのものを学ばせる New! 2 学び方を身につけさせる2.1 次に進んだときの学習をイメージ 2.2 次のステージに向かう準備は整っているか 2.3 教科書をきちんと読ませる 2.4 ノートを取らせて学... ...続きを見る
現場で頑張る先生方を応援します!
2017/09/10 06:45
生徒は学び方をどこまで身につけているか
練り上げた指導計画に沿って、生徒に課題を与えてやらせていくとき、その課題をこなすだけのレディネスが生徒に備わっているか、しっかり確認しておくことが大切です。 ...続きを見る
現場で頑張る先生方を応援します!
2018/02/22 07:22
どこに進学させたかよりも、どんな人に育ったか
生徒一人ひとりについて、本人の資質や志向に見合った進路を見つけさせ、それを実現させることは高校の大切な役割ですが、進路先である大学や企業、専門学校にバトンタッチすれば役割を果たしたことになる、というわけではありません。 ...続きを見る
現場で頑張る先生方を応援します!
2018/04/10 05:36
教え込むより、調べさせて気づかせる
教科固有の知識や理解を効率良く形成しようとすると、調べさせたり考えさせて気づかせたりするよりも、教えるという方法を選択してしまいがちですが、それでは生徒が自力で物事を理解したり、何かを解き明かしたりする力を養う機会を奪ってしまうことにならないでしょうか。 ...続きを見る
現場で頑張る先生方を応援します!
2018/06/18 07:08
対話が思考を育み、深い学びを実現する(まとめ)
2020年以降の新しい入試に初めて挑む学年がこの春に高校生となり、新課程で学ぶ生徒も来春には中学生となる中、新しい学力観にそった、教え方の転換を図るべく、各地の学校では様々な工夫がなされています。 ...続きを見る
現場で頑張る先生方を応援します!
2018/07/06 04:30
苦手意識を抑えて、伸びている実感を持たせる
授業を受ける中で「学力や技能の向上」「自分の成長や進歩」を実感できている生徒は、高い確率でその科目に新たな興味や関心を見出していくというデータがあります。逆に、伸びている実感が得られなければ、その科目を学び続ける意欲を維持するのは容易ではありません。 ...続きを見る
現場で頑張る先生方を応援します!
2018/10/02 08:39

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文
学び方そのものを学ばせる 現場で頑張る先生方を応援します!/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる