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zoom RSS 解いたことで成長ができる問題こそが"良問"

<<   作成日時 : 2018/01/24 08:01   >>

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センター試験を皮切りに、受験シーズンに突入しました。予備校勤めの前半は教材や模試を作るセクションに席を置いておりましたので、この時期は例年、日々届く有名大学の入試問題に答えをつける、いわゆる"解答速報"に明け暮れていたことを思い出します。

中には、解いていて苦痛ばかりを感じるような問題もありますが、解いたことで新たな気づきがあったり、それまでバラバラだった認識がストンとひとつにまとまったりする"良問"にも多く出会います。

"解くことが成長に繋がる良問"とでも言ったところでしょうか。


❏ まずは、出題者/授業者が面白いと思う題材

解くことが成長に繋がるかどうかのポイントにはいろいろありますが、まずは何といっても、その内容、題材が刺激する興味にあります。

題材を探そうとするとき、「生徒はこれを知っているかな、理解できるかな」という視点でフィルターをかけがちですが、出題者自身が内容に面白さを感じるかどうかを最初のふるいにした方がよさそうです。

問題の出来栄えは、題材選びでほぼすべてが決まります。読んで面白くなければ、解いても面白いはずはありません。

良い材料を調理法がダメにすることがあるように、設問の立て方でダメな問題になることはあっても、ダメな題材はどのように設問を立てたところで、良問にはなりません。


❏ 新たな着眼点に気づかせる問いや選択肢

設問がなければ読み飛ばしていたところにも、問われて改めて考えてみると思わぬ気づきがあるものです。

ある知識の有無を問う設問でも、知らなかったことを知る機会になりますが、それまで持っていなかった着眼点に気づかせてくれるような問いにこそ、「やられた」と感じることが多いように思います。

問い方というのは、なかなか難しいもので、自分で問いを立てようとしても、それまでに持っていた発想に縛られてしまいます。

出題研究をするとき、何を聞いているか(=どのような知識を求めているか)以上に、どこにポイントを見つけ、どのように訊いているかに着目して、問い方/尋ね方を学び、その幅を拡げていくことが授業者・出題者としてのスキルアップにつながりそうです。


❏ 出題研究を通して、生徒に解かせたい問いを集める

内容的に面白い題材も、ハッとさせられる問い方も、集めたり作り上げたりするのは容易ではありません。

大学入試でも高校入試でも、あるいは中学入試でもかまいませんが、入試の出題担当になった顔も知らぬ方々の努力の成果を利用させてもらいましょう。

学問の先端を日々研究している方々は、普段目を通す文献などの種類も、検索をかける範囲も違うこともあり、普段、私たちがふれるのとは違う題材を引っ張ってくることがあります。

問い方にしても、専門ならではの発想の賜物か、同じ題材でもこんな捉え方もあるのか、ここにも着目すべき点があるのかと、気づかされることが少なくありません。


❏ どの場面で生徒に解かせるか考えてみる

そうした問題を見つけたら、生徒にも解いてみる機会を与えてあげたいところです。

何の準備もせずに、プリントにして教室で配ってみても、生徒が面白さを感じてくれたり、成長に繋がったりするとは限りません。

しっかりと生徒側でのレディネスを調えてから挑ませないと、せっかくの好機が活かせません。
  • どの単元で扱うか、まとめに使うか導入に利用するか。
  • その問題に挑ませるまでにどんな仕込みをしておくか。
  • 生徒が書き上げた答案を、どんな基準に照らして採点するか。
教室に持ち込む前に考えるべき事は山ほどあります。採点基準だって、じっくり読ませ活用すべき教材です。

単元ごとの時間配分や生徒の家庭学習の負担なども考慮して、年間指導計画のどこに配置するのが最適か判断してから実行に移すかどうかが、その一問を解いたことが生徒の成長になるかどうかの分岐点です。



折しも、入試のシーズンです。4月からの授業でどんな問題を用意して生徒を教室に迎えるかをイメージしながら、入試解答速報をチェックすることは、来年度の授業準備の大切な一部だと思います。以下は少し前の記事ですが、お時間が許すようであれば、併せてご高覧ください。

入試問題を授業の教材に使うときに


教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一


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