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zoom RSS 学んでいることの有用性に気づかせる

<<   作成日時 : 2018/03/22 05:19   >>

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勉強は「役に立つからする」「役に立たないからしない」というものではありませんが、それでも「学んでいることが何かの役に立ちそうだ」と思えれば、身の入り方が変わってくることも確かです。手元のデータもそれを裏付けています。


❏ 学んでいることの有用性に気づけば学習姿勢が改善

下図の通り、「学習している内容が今後の役に立つ」と答えた生徒ほど授業に臨む姿勢や質問・調査努力、平均学習時間(※)が良好です。

 ※授業1回あたりの予・復習に当てる時間:
 5.0=60分以上、4.0=30分以上、3.0=15分以上、2.0=15分未満、1.0=まったくしない。

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❏ 取り組みへの自己認識と実際の行動にもギャップが

授業に臨む姿勢(真面目に授業に取り組んだ)と質問調査努力(不明解消に自ら努力した)は、上のグラフで互いに近い値を示しています。

しかしながら、詳しく調べてみると、学習内容の有用性を認識しているかどうかで両者の間にギャップがあることもわかります。

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学んでいることが役に立つと思えるからこそ、不明があればそれを解消しなければならないという意識が生まれると考えられそうです。


❏ 役立つことをいくら力説してみたところで…

問題は「どうやって有用性を認識させるか」です。

将来の希望や生徒によって様々ですから、ある職業や活動に興味がある生徒にとっては役立つと思えることを力説してみても、他の生徒にとっては役立つ場面が想定できないのも当然です。

キャリアは選ぶものではなく重ねるものであり、生徒は学びを進める中で様々な偶然との出会いを通して徐々に、学びたいことや学んだことを通じた自分と社会との関りを見出していきます。

 ■ カッコつきの“キャリア教育の充実!”に思うところ

「入試に出るから」では、その科目を受験に使わない生徒には「やっぱり要らないんだ」という結論が落ちでしょう。

ある程度まで学び進め、全体像や他領域との関りを知るようになれば、「なぜこの科目を学ぶ必要があるか」という問いに自分なりの答えを作ることもできるでしょうが、学びの入り口に立っているに過ぎない中高生にそれを求めるのは無理というものです。


❏ 学ばせたことを活用して解決する課題を用意する

授業で学んだことを用いて、身近な問題や社会が解決に取り組んでいる課題を考えさせる機会を設ければ、学習内容の有用性にひとつずつ気づかせていくこともできるはずです。

そうした課題を生徒自身が設定するのは甚だ困難。先生が適切な課題を用意して教室に持ち込む必要があります。

専門教養を駆使してアンテナを高く張り、日々の生活の中で耳目に触れるものやこととご自身が教室で教えていることとの接点を探ることで、生徒に提示したい課題を探しましょう。

同僚の先生と一緒に取り組みめば、各々が見つけ出した好適な課題をシェアすることもできます。

先日お会いした先生は、「そのような課題を必死に準備する中で、いま自分が教えていることがどんな価値を持つのかを改めて知ることができた」と仰っておられました。


❏ 想像しないときに訪れる"役立つ場面"への備え

しかしながら、基礎的なことを学んでいる途中では、ものごとを考えるときに組み合わせる必要がある他のパーツをまだ手に入れていないことがしばしば。具体的な課題を設定できないことは少なくありません。

現時点で適切な課題が設定できないことは、役立つ場面がないことを意味しません。

高校までに学ぶことはすべて、偏りや穴のない「認知の網」を広く張るために必要なこと ── この前提理解を、ことあるごとに伝えて生徒と共有することが大切だと思います。

一見すると役立つ場面が想定できない学習内容も、その先どこに繋がっていくかわかりません。

専門家でも思いもつかないところで、他領域の成果と結びついてブレイクスルーを起こす可能性はいたるところにあるはずです。

認知の網の広げ方〜5教科7科目をきちんと学ぶ


教育実践研究オフィスF 代表 鍋島史一

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1 学び続けられる生徒を育てる1.1 教室は、興味が生まれる瞬間を体験して学ばせる場 1.2 5教科7科目に挑ませることの意味 1.3 学び続けられる生徒を育てる 1.4 学びの広さと深さ 1.5 勉強好きにさせる学ばせ方 1.6 学び方そのものを学ばせる 1.7 "丁寧に教える"ことを取り違えていないか New! 2 学び方を身につけさせる2.1 次に進んだときの学習をイメージ 2.2 次のステージに向かう準備は整っているか 2.3 教科書をきちんと読ませる 2.... ...続きを見る
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